司法試験における文房具事情(万年筆のすゝめ)
僕は司法試験を万年筆で乗り切りました。
万年筆を選択した理由は、昔から筆圧が強く、答案を書き続けると腕がひどく疲れることが多かったからです。
結果としては万年筆に変えたことにより、もっとも分量を書くであろう初日(3科目7時間)を最後の科目まであまり腕の疲れを感じずに書ききることができました。
なので、
定期試験や模試等で腕の疲れを感じたことがある人
筆圧が強い自覚がある人
には万年筆をお勧めします。
そもそも何で万年筆だと腕の疲れが軽減されるかというと、
万年筆が筆圧を全くかけずになぞるだけでインクが出ることに起因しています。
ですので、最初はその書き方に違和感を感じたりペン先の向きに気を使ったりしなければならないので、慣れが必要です。
よって直前期にいきなり万年筆に乗り換えることはお勧めしません。
次に万年筆を用いるとして、どれを選択するべきかについて書きます。
僕が実際に試した万年筆は次の3つ
スーベレーンM600(EF)
PILOT Custom742(F)
PILOT Customヘリテイジ91(FM)
です。
高価なものが多い万年筆なので、これ以上試すことはできませんでした。
なので過度に一般化したことは述べられません・
ですが、この3本を使ってみた感想としては…
まずメーカーは国産の物を強く勧めます。
これは変な思想に基づくものではなく、外国の物はペン先が全体的に太いことによります。
例えば僕が最初に購入したスーベレーンM600はネットで「司法試験 万年筆」で検索するとすぐにヒットするような定番な万年筆です。
確かに、インクのフローや書き心地は素晴らしい万年筆です。
しかしもっとも細いペン先であるEFを購入したにも関わらず、司法試験の答案用紙に用いるには若干太すぎると思ったため本番ではこの万年筆は使いませんでした。
これに対して本番で用いたCustom742はペン先がFを購入したにも関わらずスーベレーンよりも細い線が書き、自分的には答案用紙に最も適した太さであると感じました。
今述べたことと重複しますが、ペン先はもし海外産のものを選ぶならEF一択、国産ならばEFかFを勧めます。
細かい調節は模試等を通じて試してみてください。
最後に、インク注入法についてですが、カートリッジ式が用いることができるものにすべきです。
カートリッジ式ならインクが切れたら外して新しいものを取り付けるだけなので十秒程度で交換できるのに対してコンバーター式は割と手間がかかります。
司法試験の科目間の休憩時間は意外と短いので焦らないためにもカートリッジ式の方が適してます。
またこちらのほうがより重要なのですが、コンバーター式で最もインクの乾きがはやいとされる「極黒」を用いたとしても、例えば解答用紙の最後の行を記入しすぐに次のページをめくると、前のページの裏側に最後の行の文字インクが移り、場合によっては文字が潰れてしまいました。
読めなくなるくらい潰れることはないとは思いますが、解答用紙を汚すことはあまり宜しくありませんし、それを避けるために若干の時間を最後の行記入後に設けるのも避けたいと思います。
これに対してカートリッジ式の場合、少なくともパイロットのカートリッジはインクの乾きがはやく、そのようなことはありませんでした。
以上のことから、個人的に司法試験における万年筆選択は、
①出来る限り国産のものを選ぶ
②ペン先はEFかFにする(海外産ならEF)
③カートリッジ式のものを選ぶ
を基準にすべきと考えます。
あとは個人の好みなので色々試してみてください。
0コメント